キャバレー ビートたけし著、書評感想


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バーで飲みながら歌ったり、焼鳥屋で鍋食べたり、、、これが売れたタレントの仕事か?仕事じゃないと思うが、それでも番組になるってことか。

嬉しいのか嬉しくないのか。

誰にも聞かれないけれど聞かれてもわからないだろう。

よくDreams come TRUEって言葉があるが、夢なんて、叶って嬉しい時になんか来やしない。もうそんなことどうでもよくなった頃に気づいたら来てるってそういうもんだ。

子供の頃、野球のバットが欲しくてたまらなかった。

でも小銭が稼げるようになった頃には当然もうバットなんて忘れてたし、今もらったって邪魔っ気なだけだ。

何度売れたいと思ったことか!

もうこんな仕事辞めたいと何度も思った。人をうらやましいと思ったり恨んだこともあった。でも今となっては思い出でしかない。

テレビ、ラジオの人気者になりたかった時、若い子にキャーキャー言われたかったこともある。うまい料理を高級料亭で食べたいと思ったこと、良い女と付き合ってみたいと思ったこともある。なのに今更そんなもの興味がない。

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綾小路きみまろを主人公にした物語である。

登場人物も、ほぼ全員が実名で登場する。

ノンフィクションをフィクションとして描くときに使われる、登場人物を仮名にすることはしていない。

昭和のニオイがプンプンする。

反社会勢力と芸能事務所の関係であるとか、現在では違法であるけれど、当時は薬局で簡単に買うことが出来た薬物であるとか、そんな逸話がたくさん出てくる。

それで、この「キャバレー ビートたけし著」で一番、心に刺さった文章が上記である。

唯一、仮名にしてあるのが、美空ひばりのダンナ、小林旭である。

これも「大林アキラ」という名前にしてあるので、一読すれば直ぐに分かるのであるが。。

また、当時最先端のお笑いネタとされるものがいくつか紹介されている。

しかし、私はまったく面白くなかった。

ケーシー高峰、立川談志、などの実際ネタが書かれていたが、はっきり言ってつまらなかった。

活字では舞台と違い「間」が伝わりにくいからかもしれないが。。

それで、当時、なかなか陽の目を見なかった、綾小路きみまろのネタであるが、当時のものを活字で読んでも面白いのである。

時代が、綾小路きみまろに追いついてきたのであろうか?

仄聞であるが、綾小路きみまろは現在の芸人を使い捨てにするようなテレビ業界に懐疑的であるという。

テレビ出演よりも営業に力を入れて、精力的に現在も活動中だという。

それで著者のビートたけしさんですが、独学でピアノを練習していることでも有名ですよね。

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